「くらす」と「いきる」をととのえる

日々の暮らしの小さなことをひとつずつ整えていったら生き方が変わっていく

新しい価値観を生み出す社会へ

 

コロナウイルス感染対策で、学校が休校になったり、外出が自粛されています。

緊急事態宣言の期間は延長され、またしばらく現状の生活が続きそうです。

 

みんな、早くこれまで通りの生活ができるように戻ってほしいと願っていると思います。

けれども、もう、過去と全く同じの「元の世界」は戻ってきません。

 

これほどまでに社会に影響を与えたウイルスを、短期間で撲滅することなどできるわけもなく、

そうであれば、闘って、排除して、元の世界に戻ろうとするのではなく、

共存の道を考えたほうが前向きなのではないかと思うのです。

 

この自粛期間の間に、色々なことが進化しています。

テレワーク、オンラインでのサービス提供やコミュニケーションツールの普及、等。

これらは、仮に今の騒ぎが落ち着いたところで、

「もう使われなくなるモノ」とはなり得ません。これからも発展していくのみです。

 

ある居酒屋さんは、オンライン会議の機能を利用して、

お客さんが集まって店主さんも一緒にワイワイお喋りするような場をオンライン上に作り、

おつまみを注文するとデリバリーで近所の家まで届けてくれるという、

リアルとオンラインを結びつけたようなサービスを展開していました。

 

飲食店とタクシー会社が提携し、テイクアウトの料理をタクシードライバーさんが運び、

お客さんと飲食店から配送料をもらうというサービスも行われていますよね。

 

新作映画の有料配信も開始すると、何かで読みました。

映画館で観るより格安の料金で配信し、

売り上げ金は映画を配給している映画館へ分配するそうです。

 

※2020年5月13日追記:

上記映画配信の件は「仮設の映画館」というサイトとなります。

料金は通常映画館で観る料金と同じようです。

www.temporary-cinema.jp

 

続々と、今までだったら生まれなかったであろうサービスが展開されてきているように思います。

 

そこに共通するのが、

「皆で力を合わせて乗り越えていこう」という価値観。

 

自分一人の利益のためにやるんじゃなくて、

仕事を生み出したり、交流の場を作ったり、利用できる人の幅を広げたり。

 

気持ちの共有と、調和。

 

生活が追い詰められた結果、

ホームレスの方に提供している炊き出しにやってくる人もいるそうです。

普段であればホームレスに対して厳しい目を向けている人でも

自分が同じような状況に追い込まれることで、幸か不幸か、気持ちを分かち合う機会となったと

専門家の方が仰っていました。

また、10万円の給付金が決まった翌日に、その専門家の方が所属する団体に

お金を寄付してくれた方がいたそうです。

自分は年金があり困っていないから、給付はまだ先だけど今すぐ必要な人に使って欲しい、

そう言って寄付していったそうです。

 

全ての人が同じような行動が取れるほど世界は成熟していないかもしれないけれど、

分かち合うこと、全体で見たときの調和を目指すこと、

そういった新しい価値観が促されていると感じています。

 

今は、制限を与えられている時です。

しかし、その制限の中から、何を生み出せるのか。

悩んで、考えて、工夫して、諦めなかった人には、

やがて社会が再び動き始める時に、新たな可能性が与えられるでしょう。

  

 

この時を、無駄にしてはいけない。

普段通りに過ごせない今だからこそ生み出せる価値観が、きっとある。